教導関係
「不二先輩の彼女なんっスよね?」
毎日の様に降り続いた雨が止まり
空には黒く重かった雲から、青空が見え、
久しぶりの太陽の光の明るさにどこか安心感を感じ
待ちに待った晴れに嬉しさを感じている中、
ドコからともなく出てきた言葉に一斉に動きを止め
声の主に視線を向けると、
数人とは言え数少ない視線の中にも眼力を感じ
驚き、同じ様に動きを止めていると
「さんの事かい?」
穏やかな声の問いかけに頷き
「休憩になるといつも話しをしてるじゃないっスか。
だから、てっきりそうなんだと思ってたんっスけど
違うんすか?」
「にゃ!
やっぱり桃もそう思ったぁ?
実は俺もそう思ってたんだよね!」
すぐさま同意権だと言う言葉に
そうですよね、菊丸先輩
と、頷き合う中
「でも、さん、竜崎さん達と帰ちゃうよね・・・
彼女だったら一緒に帰るハズだし・・・」
呟かれた言葉に
「確かにタカさんの言う通りだな。
不二もも今まで一緒に帰った事は1度も無い。
それに、移動教室などで合っても言葉を交わした事も無い。
確かに、休憩中の2人を見ていると恋人同士なのかと思う事も
出来るが、ハッキリ言って恋人と言う可能性は無いと思うが・・・・
海堂はどう思う?」
かけているメガネを押し上げ、いつの間にか着替え終えたのか
ジャージ姿に手にはノートが広げられ、何か書かれているのか
ノート内で視線動かし、時にはページを捲りながらの言葉に
本当に何か書かれているんだろう・・・・
各々浮かんだ考えを言葉にするものはおらず
話は隣にたっていた人物へと渡された。
「俺は興味ないっス」
あっさりと切り、
始めに話題を出した人物に睨むと
相手も気付いたのか一発触発感を漂わす中
「でも、不二先輩。
この前、に膝枕してましたよ。
そういうのは恋人同士がするんじゃないんっスかね」
じゃ、お先に・・
状況を楽しんでいるのか口元を吊り上げ笑うと
ドアノブの手をかけ、太陽の光が差す外へと出て行った。
少し高めの声で言葉を残した少年が居なくなった室内には
動きを止めたまま少年の手で締められるドアを見つめ、
閉じられ、金具が重なり音が室内に響くと、
一斉に動き出し慌しく外へと飛び出しコートへと向かい
言葉を残した少年の元へ駆け寄り、
「おちび、それ本当の話なの!?
不二がちゃんに膝枕してたの!」
「越前、そういう事はもっと早く言えよな!」
到着と同時に五月蝿いと感じるほどの大きな声に
少年は目を閉じ、耳に手をあてるが声を聞いた後の行動には
何の役にも立たず、痛んだ耳から手を離し閉じていた目を開け
睨みを利かせ文句を言おうと勢い付けかけるが
「いったい何の騒ぎだ!」
怒鳴る声が背後から掛かり、首を動かし声の主を見ると
眉間に皺を寄せ、怒りを纏った雰囲気に危機感を感じ、
お約束とも言える言葉が来るのを待つが相手が口を開く前に
「手塚は気にならないの!?」
反論とは言えない言葉を言うと、聞かれた人物は眉間に皺を寄せ
「何の話だ、菊丸?」
興味を持ったのか聞き返すと、
「不二とちゃんが付き合っているかどうか!」
嬉しそうに微笑みながらも好奇心を宿した菊丸の視線を受け、
ため息を落し
「今はクラブ中だ。
そんな事で騒いでいたのならグランド20週走ってこい」
お約束と言わんばかりの言葉に不満の声が上がり
耳の痛みを与えられた越前は密かに笑っていると
「越前、お前もだ」
「なァ!
なんでっスか、俺は!」
言いがかりだと反論しようにも、
手塚は越前の言葉を聞き入れる雰囲気も見せず、
腕を引っ張られ、最後まで言葉を言えず
言い渡された菊丸とその騒動に巻き込まれた越前が
グラウンドを走っている後ろを桃城、乾、川村、大石と続き
興味が無いと言った海堂までおり、
何故かレギュラー陣が走っていた。
「なんで付いてくるんすか?」
不機嫌を隠さずに居る越前の言葉に
「小さい事は気にするなって。
で、不二先輩はに膝枕していたんだよな?」
真横に付き走っている桃城にあっさりとかわされ、
話を聞かさせろと促され、ワザとらしく大きなため息を付き、
「何時だったか忘れたんすけど、昼休みに屋上に行ったら
不二先輩がを膝枕してたんっスよ」
「ほぅ、その経過を越前は聞いていないのか?」
走りながらもノートに何か書き込む為か、探りを入れてくる乾に
「確か、先輩が来たらが寝てて、
コンクリートが痛そうだからて、言ってましたよ。
ちなみに上着もかぶせてました」
「不二らしいな」
「あぁ、
上着も寝ていたさんが寒そうだったからだろうね」
越前の言葉に微笑み、隣同士で走っていた
大石と川村が顔を見合わせながら走る。
「なるほどにゃ。
確かに恋人同士に見える。
おちびがそう思うのも無理ないにゃ」
うんうんと首を上下に動かし納得している菊丸だが
「だったら、なんで一緒に帰ったりしないんっスかね?」
当初から出てきていた疑問を再び口にした桃城の
横を走っていた海堂から睨みを利かした視線を受け
見らに返すが
「まぁ、コウとも考えられないか?
コレはあくまでも仮説だが・・・」
走りながらも息を乱さず、言葉のリズムが崩れないままの乾の言葉に
全員が視線を向け次の言葉を待った。
「はテニスには興味が無いのは皆知ってるだろう」
頷き、一緒にいる小坂田朋香からの言葉を思い出す
「テニスコートに来ているのも、小坂田と竜崎の付き合いで来ているだけだ。
その事を不二も知っている」
納得し頷くにも
待っていられない性分の菊丸がせかす
「だからなんなのさ、乾」
そんな言葉にも、かけているメガネを押し上げ
「まぁ、結論から言えば
『不二の片思い』
と、言う事だな」
マイペースを保ちつつ自分の中で導き弾き出した答えに
周りの反応を見てみると
全員が口を開け驚いた表情をしていた。
「片思いて・・・・・
でも、不二もさん仲が良さそうだけど・・・」
休憩中の不二とを思い浮かべたのか
呟かれる川村の言葉に、それぞれが、
それぞれの視点から見た不二との姿を思い浮かべた。
木の下で楽しそうに話をしている不二
頷きながら言葉少なげに返す
時折、微笑み合う2人の姿は本当に仲良く見え
入って行くと壊れてしまう雰囲気もあった。
どこか2人の世界だと感じ、
それほどの仲なのだと思っていたからこそ、
乾の言葉には驚きが大きかった。
片思い
相手を1人思う
先ほどと打って変わり
静かに走り続けていると
「この場合、不二から話しかけているから
不二の片思いという事になるな」
低く落ち着いた声で作られる言葉に
視線だけ合わし、走る事に専念したのか
前に視線を向け、残り数週となった回数をこなしていると
「不二の片思いが成就するまで応援するもんね」
「あぁ、そうだな」
菊丸の言葉と大石の言葉に、一斉に頷き
手塚から言い渡された回数をこなしコートへと戻り
「という事で納得したんだが、手塚はどう思う?」
1・2年へと指示を出し、様子を見ていた手塚へ乾が言葉をかける
「そういうことは本人に聞けば良かろう」
「う〜ん、
僕としては答えにくいかな」
いつの間にか乾の背後に立っていたのか
振り返れば少し困った様に笑っていた。
「俺としては是非聞いてみたい所なんだがな」
気配なしに現れた不二に驚く事無く、
落ち着いた声と共にメガネを上げ、
これまたどこから出したのかノートと鉛筆を用意していた。
「ちゃんと僕の関係かぁ・・・」
口元に手を添え考え込むが
「片思いでは無いと思うよ」
ゆっくりと考えながら紡がれる言葉の続きを待つ
「なんて言えばいいのか解らないけど、
宝モノって言ったら1番しっくりくるかなぁ・・・
恋とかそういうのじゃなくて大切にしたい人だと思う」
「そうか・・・
中々、難しいな」
「そうだねぇ」
ノートに書き込みながらも不二の言葉を聴き
自分なりの感想を返した乾に同意権だと頷く不二
黙って聞いていた手塚がため息を付き
クラブの時間が始まった。
傾きかけている太陽が色を変え
姿を隠す前に終了の声が掛かり、
程よく疲れた体で家へと帰ると、
着替えを済まし、夕食までの時間に宿題や予習・復習を済ませ
暖かな食事を済ませると、電話の子機を持ち自室へ戻り
壁にかけてある時計で時間を見計らうと、
ボタンを押し相手が出るのを待った。
『はい、ですが』
機械越しに聞こえてくる言葉に、息を吸い心を落ち着け
「不二と申しますが、
さんはお見えになりますか?」
姿の見えない相手に微かながら緊張をし
先程落ち着けた気持ちが冷静さを失いそうになる中
『不二先輩ですか。
です』
聞こえてきた声に安堵のため息をこぼし
「こんばんわ、ちゃん。
今、大丈夫かなぁ?」
先ほどまで強張っていた声が普段どうりの音に戻るのが解り、
心の中で苦笑するが
『大丈夫です。』
に気付かれていない事に安堵し
いつもと変わらないリズムにの今の態度が想像できた。
「今日、乾達に僕とちゃんの関係を聞かれたんだ」
『私と先輩の関係ですか?』
「うん。
気になったらしいよ」
『そうですか』
「ちゃんはドウ思う?」
『ドウとは?』
「僕との関係」
気にならないといえばウソになる。
負の感情は少なからず無いと言えるが
の考えが全て解っている訳ではないので言い切れない。
出来れば、少しでも良い関係ならいいんだけど・・・
の言葉を待つ時間がイヤに長く感じ
余裕が無くなっていくのが解った。
『不二先輩と私の関係ですか・・・・』
自分の時と同じ様に考え込んでいるの答えを待つ
急かす言葉を言うのは良いが
慌てて出した答えは信用できない。
ゆっくり、じっくり考えて欲しい
そんな考えと
早く聞きたい
走りだす感情
余裕の無い自分が鏡に映る
釣り上がった目じりに、青い目
普段では、表情に出すような事は無い今の自分の顔に
失笑が浮かんだ。
『あの、上手く言葉が作れないのですが』
「うん」
待ちに待った時がやってくる
『大事にしたい関係だと思います。
恋とか愛情とかじゃなくって、
その、大事な宝モノのような大切な関係・・・』
上手く言えなくてゴメンナサイ・・・
申し訳無さそうに誤ってくるに微笑むしかなかった。
手に取る様に、申し訳無さそうな表情をし肩を落したが思い浮かんだ。
そんな、自分が思い浮かべたの姿に自然と微笑みが漏れ
「僕もソウ答えたんだ。
同じ答えだね」
普段より少し高い声で喋る。
負ではないと解っていても、
まさか同じ答えが聞けるとは思っていなかった。
気持ちが高ぶるのか手に取る様に解り押さえ込む。
『同じだったんですか?』
「僕もちゃんと一緒で、宝モノの様に大切にしたい
そう、答えたんだ」
『そう、だったんですか。
良かったです』
「うん?」
『私の考えた関係が迷惑だったらどうしょうかと、思いましたので』
同じ
ココも同じだった。
同じか嬉しくて仕方が無い。
「そんな事無いよ。
ちゃんと話すのは楽しいから」
『そうですか?』
「うん。
僕こそ迷惑じゃないかな?」
返ってくる答えが解っていても、不安で仕方が無い
の声で聞きたい言葉
『そんな事ありませんよ。
私もすごく楽しいです』
高くなった声、少しリズムが変わった言葉
微笑んでくれているのだろ機械越しに解った。
「それは良かった。
あぁ、もうこんな時間か・・・」
目に入ってしまった時計の指す時刻に
ため息を付き、落ちて冷えていく心が解った。
「今日は急にごめんね」
『いえ』
「じゃあ、また」
『はい』
声が聞こえなくなり、電波が切れる音が聞こえ
息を吐き電話の電源を切った。
同じである事の嬉しさ
話が切れてしまった寂しさ
混ざり合う感情
「うん、良しという所かな」
満足そうな言葉を残し、自室を後にした。
++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
テニプリ、不二夢小説第2弾
意味不明な話なうえ無駄に長い・・・・・
結局不二と主人公さんとの関係は曖昧なまま・・・
本当にどうしましょう・・・
続きが読みたいと思ってくれた方、スミマセン!